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【看護師】介護施設ってどうなの?

 看護師が転職を検討する際、介護施設も選択肢に入ってきます。 介護施設はどんなところで、どんな仕事をして、給料や待遇はどうなのかを解説していきます。



 

介護施設の仕事や待遇・給料

 介護施設は高齢者の介護必要度や支援必要度に応じて種類が分かれており、 それぞれで看護師に求められる役割も変わってきます。

 基本的には看護師としての仕事のうち、「療養上の世話」に重きが置かれ、 健康チェックや与薬、食事や排せつの介助は介護士と共同で行いますが、 急変時の対応、応急処置、医師との情報共有は看護師にしかできない仕事です。

 それでは介護施設の種類別に、仕事や待遇・給料を解説していきます。

 

特別養護老人ホーム

 特別養護老人ホームは「介護老人福祉施設」とも言いますが、要介護4・要介護5の高齢者が入所者の過半数を占める介護施設です。 介護施設の中で最も介護必要度が高く、看護師にとっても最もキツイ職場でもあります。

 要介護4というと、「身だしなみや掃除がほとんどできない」「立ち上がることがほとんどできない」 「排泄がほとんどできない」など、自力での生活がほとんどできない状態を指します。 要介護5になると「寝たきり」の状態です。

 看取りの時期が近い入所者が多く、この意味でターミナルケアに通じる部分があり、その経験者は特に歓迎されます。

 介護自体は介護士と共同で行うため、介護に関しては看護師に特別な負担があるわけではありません。

 しかし特養は医師の配置が義務付けられていますが、非常勤でも良いことから、 多くの施設で医師が不在の時間が長いという特徴があります。 急変対応や搬送の必要性の判断など、看護師のみで判断しなければならないこともあります。

 平均して3か月程度の入所期間ですが、その多くが施設で看取りを迎えます。 夜勤も普通にあります。看護師が不足しているためオンコール対応の頻度も高めです。

 その分、給料は病棟並みにもらえます。

 

介護老人保健施設

 介護老人保健施設は入院治療を終え、在宅療養に移り変わる途中で入所する施設です。 特養に比べると必要介護度は低く、自力で生活できるよう訓練をする場です。 いわゆるショートステイで利用される施設です。

 ただ、認知症などを患っている場合も多いですから、認知症看護の経験があると特に歓迎されます。

 こちらも同様に介護自体は介護士と共同で行います。 看護師の独占業務というと急変対応や医療器具の管理、医師の指示による処置などですが、 介護老人保健施設には常勤の医師がいる点で特養より心強い職場です。

 また看護師の人数も患者10人に1人程度と病棟並みの人数がいますから、 オンコール対応の頻度は特養に比べて低めです。

 夜勤もありますが、給料は病棟並みにもらえますので、 仕事のハードさを勘案すると、特養より少しオトクかもしれません。

 

デイケア・リハビリテーション

 デイケア・リハビリテーションは、在宅の高齢者が日中に訪れて生活の支援を受けるものです。 リハビリが主な仕事になり、必要介護度はさらに低いです。

 特養やショートステイに比べて看護師の独占業務は少なめですが、 リハビリにおいて医療上の処置ができるのは看護師だけですから、 デイケア・リハビリテーションでも看護師の配置が義務付けられています。

 高齢者が訪れるのは日中ですので、夜勤はありませんオンコール対応も行わない施設が多く、ワークライフバランスはかなり良い職場だと言えます。

 ただし、その分給料は少な目で、月収25~28万円程度の求人が多いですね。

 

有料老人ホーム

 有料老人ホームは必要介護度認定に関わらず、希望すれば入所できる点で上の3つとは異なります。 入所費用を支払える比較的裕福な高齢者が多く入所しており、 必要介護度が低い人もいれば、高い人もいます。

 近年では「高齢者が自分らしく生きられる」ように施設を豪華に整え、 半ばホテルのような内装を施すなど高い料金と引き換えに高い満足度を実現している施設ですので、 看護師の待遇も良い場合が多いです。

 こちらも看護師が不足しており、常駐している看護師が1~2人という施設もしばしばです。 医師は常勤していませんので特養と同様、急変対応や搬送の必要性の判断など、看護師のみで判断しなければならないことがあります。

 その意味では責任が重いとも言えますし、自分の裁量権が大きいとも言えます。

 

介護施設に転職するメリット

 看護師として介護施設に転職するメリットを解説していきます。 向いている人にはとことんはまり、しかも今後拡大していく業態ですから将来性は高いです。 「看護技術が低下する」と心配する方もいますが、そうとは限りません。

 

1.認知症看護やターミナルケアの経験が積める

 看護師のキャリアとして、認知症看護やターミナルケアの経験を積むことができます。 特に特別養護老人ホームは終末期病棟さながらですから、 むしろスキルアップにもなるメリットがあります。

 日本はすでに高齢社会になっており、今後も高齢者は増え続けます。 「将来のキャリア」を考えると、これらの経験は必ず活かせる場面がやってきます。 いつか病院に戻る日がやってきても、大丈夫でしょう。

 介護老人保健施設を除いて看護師が不足している事情があり、 医師も常駐していないため、看護師が自分で判断する機会が多いです。 そのため判断力がつき、後々もアピールポイントになります。

 

2.ワークライフバランスが良い

 特養を除いて医療上の緊急性が低いことから、夜勤は病棟に比べて少な目、 もしくは日勤のみの勤務形態が多く、さらにオンコール対応がない職場もあります。 あっても月3、4回程度と少ないです。

 それでいて介護士や一般企業の事務職に比べると給料は高く、 有料老人ホームでは高い給料に加えて手厚い福利厚生も期待できますので、 割のいい仕事が見つかりやすいというメリットがあります。

 

3.個人に寄り添った看護ができる

 終末期にある入所者も多く、入所期間は1ヶ月から3ヶ月、有料老人ホームではそれ以上の間、看護します。 もっと個人に寄り添った看護ができる点は、介護施設のメリットです。

 病棟のラウンドと異なり入所者の生活支援がメインですから、 十分なコミュニケーションが取れ、より入所者を元気づけることができる職場です。

 

4.看護師の地位が高い

 病院勤務ではどうしても「医師が上」というイメージが付きまとい、 「敬意を払ってもらえない」と不満をもつ看護師の方も多いですよね。 ですが、介護施設では医師が常勤していないため看護師頼みな状況が発生します。

 応急処置や急変対応を冷静にこなす看護師は介護施設で重宝されます。 自尊心が持てて、自信もつきます。

 ただ、施設の運営方針では看護師と介護士を同列に扱うようになっていますし、 これまで横柄な態度をとる看護師について介護士の愚痴がよく聞かれています。

 看護師にしかできない仕事もありますが、介護に関しては介護士のほうがプロです。 お互いがお互いに敬意を払い、「どちらが上」というマウント合戦を引き起こさないのがよいですね。

 特に資格の難易度の高い看護師のほうから寄り添うことがコツです。

 

介護施設に転職するデメリット

 転職先を探している段階では、どの職場もよさそうに見えるものです。 介護施設に転職するデメリットもしっかり把握しておいて、 自分に本当に向いているかどうかを判断する材料にしましょう。

 

1.責任を重く感じる

 介護施設は医師が少ない、いない職場ですから、医療上の問題が発生したときは看護師が1人で判断しなければならないことも多く、 責任やプレッシャーを感じる看護師も少なくありません。 看護師自体不足していますから、他の看護師に頼ることもできず、厳しい局面はあります。

 搬送の必要性の判断、応急処置などにあたっては介護士ができない仕事でもあるため、 看護師の孤独な修羅場になってしまいがちです。 これは介護施設へ転職する最大のデメリットでしょう。

 

2.介護士との人間関係に悩む

 先にも述べた通り、歴代の横柄な看護師の存在により、介護士に「看護師は鼻持ちならない」と思い込まれている場合もあります。 自分がそうでなくても、「どうせあなたもそうなんでしょう」という態度を取られてしまってはしんどいですよね。

 介護士にはできない仕事について、見た目だけで「あの看護師は仕事ができない」などと揶揄されたり、 より難易度の高い「看護師」資格について僻まれたりということも、ないとは言えません。

 また生活支援においては看護師と介護士が共同で仕事を行いますから、 看護師にとって「自分ばかり仕事が多い」と感じてしまうことも少なくありません。

 

3.激務な職場もある

 特に特別養護老人ホームに当てはまることですが、病棟勤務より激務な場合があります。 これは介護施設に転職する際の大きなデメリットですから、事前にしっかり確認しておくことが大切です。

 特養は医師が非常勤で不在のことが多く、また看護師が少ないこともあり、 「看護師にしかできない仕事」が集中しがちです。しかも終末期病棟さながらの環境ですから、 バタバタと忙しく走り回ることもあります。

 それでいて「給料が病棟並み」ではちょっと割に合いませんよね。

 介護施設に転職する際は、入所者の要介護度医師の常勤・非常勤看護師の人数などを確認しておくのがよいでしょう。

 

介護施設看護師への転職のやり方

 介護施設看護師への転職のやり方を解説します。 手順としては「希望条件を決める」「訪問看護師に強い転職サイトに登録する」「理念を読んで志望動機を書く」の3ステップです。 これらそれぞれを見ていきましょう。

 

1.希望条件を決める

 転職での希望条件、譲れない最低ラインを決めます。

 「月給25万円以上」「住宅手当あり」「年休120日以上」など、 「これを満たしていれば転職してもいい」という条件を書き出してみましょう。

 次のステップで転職サイトでこれらの条件で求人を検索します。 「この条件もつけたい」「やっぱり条件を変える」となってしまうと、転職活動が長引いてしまいます。 その間にも優良な求人は誰かに取られていきますから、最初に条件をしっかり決めておくことが重要です。

 

2.介護施設看護師に強い転職サイトに登録する

 次に、介護施設看護師に強い転職サイトに登録しましょう。 おすすめは「ジョブメドレー」です。

 ジョブメドレーは医療系求人サイトNo.1の高い満足度を誇り、 看護師の求人は2万件以上と、施設・看護師ともにたくさん集まっている転職サイトです。

 つまり、今この瞬間に希望条件に合った求人がなくても、 次々に新着求人が来るので良い求人に出会える可能性が高いというわけです。

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3.理念を読んで志望動機を書く

 転職のコツは志望動機にあります。 その介護施設の「理念」とマッチした理想・思いを抱く看護師ほど、介護施設の求める人材です。 志望動機はあなたの「ビジョン」と保育園の「理念」がいかに一致しているかを書くものです。

 そこで、まずはその介護施設の「理念」を読みましょう。 介護施設の語る「理想」に共感できるかどうかが、第一段階です。

 共感できたら、あなたのこれまでの経験を整理して、 「同じ理想に向かって頑張ってきたこと」を証明します。

 詳しい書き方は志望動機の書き方で解説していますので、参照してみてください。

 

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