看護師の転職
給料や待遇に不満がある、日勤と夜勤の切り替えに耐えられない、職場の人間関係がキツいなど、 ふと「転職」を思い立ったあなたに、看護師ライフのサポートをさせていただきます。 「転職」に限らず、どのような選択肢を取るのが最適なのか、一緒に考えていきましょう。
本当に転職するべき?
転職する前に考えておきたいのが、「本当に転職するべきかどうか」です。
転職を思い立った原因が「人間関係」の場合、転職しても変わらない可能性が十分にあります。 女性の多い職場に特有の事情で、どうしてもギスギスしたりドロドロしてしまいがちです。 人間関係の良好な職場を探すのは困難で、「変わらないリスク」も踏まえておくべきでしょう。
ですが、これが原因で精神病になってしまっては元も子もありません。 筆者の私はうつ病を経験していますが、一度かかってしまうとなかなか治らない上に、 体力の上限が下がったように、以前のようには働けなくなります。
病気になりそうでどうしようもないときは、転職も1つの選択肢になるでしょう。
「キャリアアップ」を目指して転職したい場合。これは志が高く良いことなのですが、 必ずしも転職でうまくいくわけではないことに留意しましょう。
特に「認定看護師」の資格を取得したい場合、どうしても勤務のシフトに穴があいてしまうため、 スタッフに余裕のある病院でないと教育課程を受けさせてもらえないという事情があります。
転職の際の面接では「認定看護師を取得させてあげる」と言われながら、 実際には何年も待たされるケースが散見され、結果的に元の職場のほうが取得しやすかったという場合もあります。 資格取得を応援してもらえるかどうかは職場での信頼関係やスタッフの人的余裕によります。
一方で「待遇や給料」「勤務地」「勤務形態(日勤・夜勤・非常勤など)」は転職で解決可能です。 看護師の人手不足の世の中、これらの条件は病院が競争をして看護師獲得に注力していますから、 人手不足の今がねらい目でしょう。
転職の状況
看護師の転職の状況を分析しています。今、看護師の転職市場がどのようになっているのか知っておきましょう。
「人手不足」と言われる昨今ですが、2019年現在、看護師の有効求人倍率は2.4倍付近を推移しており、 およそ「5人の求人に対して転職希望者が2人しかいない」くらいの人手不足です。 地方ほど不足感が強いのですが、東京でも1.6倍ありますので、看護師が余っている地域はないと言えます。
また、離職時のアンケートで「すぐに復職したい」と回答する人がたった13%しかいませんので、 結婚や出産による多少のブランクは弱点にならないということができます。 いったん仕事から離れていても、復職するには有利な状況だと言えます。
しかし、大学の看護学部の新設が相次ぎ、年間5万人の看護職員が増加している一方で、 「離職して復職しない人」は年間2万人ですので、働く看護職員は年間3万人増えている状況です。
これらの状況を踏まえると、転職は早いうちが有利だと言えるでしょう。
このため、ブランクがあっても転職は問題なくできます。 詳しくはブランクのある転職ってどうなの?という記事で解説しています。
どんな転職先があるの?職場比較
看護師の87%は病院・診療所で働いていますが、転職では病院以外の勤務も選べます。 「夜勤」「残業」「休日が少ない」「人間関係」などの悩みがつきない病院勤務ですが、 それだけで「看護師」自体を辞めてしまうのはもったいないです。
看護師の転職先としてどんな職場があるのか、それを比較してみました。
看護師資格を活かした仕事
転職先 | 月給 | 残業 | 夜勤 | オンコール対応 | 休日 | スキルアップ |
病棟 | 35万円~ | 多い | あり | あり | 100日程度 | 高 |
訪問看護 | 35万円~ | 少ない | なし | 少ない | 110日程度 | 高 |
特別養護老人ホーム | 35万円~ | 多い | あり | あり | 100日程度 | 高 |
介護老人保健施設 | 35万円~ | 少ない | あり | 少ない | 110日程度 | 中 |
デイケア リハビリテーション | 25~28万円 | なし | なし | 少ない | 110日程度 | 中 |
有料老人ホーム | 30~35万円 | 少ない | あり | あり | 110~120日程度 | 中 |
保育園 | 30万円 | 少ない | なし | なし | 110~120日程度 | 中 |
企業看護師 | 25~30万円 | なし | なし | なし | 120日程度 | 小 |
病棟と介護施設の中でも特別養護老人ホームが群を抜いてキツイのですが、 その他ではかなりワークライフバランスに優れ、給料も悪くありません。 夜勤や残業の有無で多少収入が落ちますが、同じ看護職でも違った世界があります。
特に訪問看護はスキルアップにもなり、おすすめの転職先です。
看護師ではない異業種
転職先 | 月給 | 残業 | 休日 | 仕事のキツさ |
介護士 | 20~25万円 | 少ない | 110日程度 | ★★★★ |
保育士 | 20~25万円 | 少ない | 110~120日程度 | ★★★ |
事務職 | 15~20万円 | 少ない | 120日程度 | ★ |
営業職 | 30万円~ | 多い | 110~120日程度 | ★★★★★ |
飲食店 | 15~20万円 | 非常に多い | 100日未満 | ★★★★ |
販売員 | 15~20万円 | 少ない | 100日未満 | ★★ |
プログラマー | 30万円~ | 多い | 120日程度 | ★★★★ |
看護師資格を使わない転職では、やはり給料面ではかなり安くなる上、 仕事が楽になるかと言えば決してそうとは限りません。
ただし、営業職やプログラマーでは実力次第、頑張り次第で給料も青天井です。 看護師時代より稼げるようになる人もたくさんいるでしょう。
特にプログラマーは無料で学べて転職までサポートしてくれるサービスもあり、 将来性が高い仕事で実は看護師向きでもあります。
これら異業種への転職については他業種への転職ってどうなの?という記事で詳しく解説しています。
条件を決めよう
常勤看護師にとってツラいのが、日勤と夜勤の切り替わりです。 日勤からそのまま夜勤へ、夜勤からそのまま日勤へと勤務間インターバルがないという経験をした方も多いでしょう。 そもそも自然な生物は昼夜逆転をしませんから、日勤と夜勤が何度も切り替わる勤務形態自体が苦痛なのは当然です。
ですが、勤務間インターバルを導入している病院、「日勤だけ」の募集、 「夜勤だけ」の募集もありますし、勤務時間や休日日数、給与の希望も出せる時代になっています。 譲れない部分は遠慮せずに希望を出しましょう。
常勤から常勤への転職だけでなく、非常勤や臨時職員のように生活の都合を優先した転職も可能ですが、 保育所の併設や委託のような「子育て支援制度」や「介護支援制度」のある病院もありますので、 最初から雇用形態・勤務形態で決めてしまわないのが1つのコツです。
希望する条件に優先順位をつけて、そこから最適な雇用形態・勤務形態を選ぶようにしましょう。
転職エージェントに相談しよう
転職を希望する看護師の半数がナースセンターに登録しています。 しかし、当サイトではナースセンターやハローワークの利用はおすすめしていません。
というのも、ナースセンターやハローワークは看護師にとって無料ですが、 病院側にとっても無料という点で問題があるからです。 運営費用は看護協会や厚労省の支援でまかなわれているのですが、それが問題です。
これは、看護師も病院もお客さんではないということを意味します。 悪く言えばお役所仕事。看護師と病院のマッチングの精度、転職の満足度は関係ありません。 とりあえず就職できればナースセンターの役割は終わりです。いくら不満があっても。
ナースセンター職員の方がどのような思いで働いているかはわかりませんが、 少なくとも制度上はそうなっているのです。
そこで、看護師専門の転職エージェントを利用することをおすすめします。
転職エージェントを利用する看護師は無料ですが、病院から紹介手数料をもらいます。 これは看護師と病院双方を満足させなければビジネスとして成立しないということを意味します。
それだけ両者のマッチング精度を重視しており、看護師の希望条件にも熱心に対応してくれて、 最適な職場・雇用形態・勤務形態を探し出してくれるというわけです。
親身に助けてくれる転職サイト
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